みなさん!最近、「夢」持っていますか?
「将来はプロサッカー選手になりたい!」「看護師さんになって、多くの人を笑顔にしたい!」なんて、キラキラした夢を語っていたあの頃と比べ、今はやるべきことをほどほどにこなしてはいるものの、いまいちパッとしない日々を送っているという方も多いのではないでしょうか。
そんな時こそ、あの頃思い描いたあんな夢やこんな夢、叶えてみたくないですか?
いや、叶えてみたい!叶えたくないわけない!
そうだ、作るしかない……、「デカプリン」をッ……!!!
買い出し
「ただ単純にデカいプリンを作ろう」という、全国の小学生の夢みたいなこの企画は、そのあまりのインパクトからか、逆に全く内容が決まらないまま当日を迎えてしまった、悲運の企画であるといえるでしょう。
都内某所、先輩の自宅をお借りし、私たちサークル員たちは早速会議を始めました。
「デカいプリンっていっても、どのくらいの大きさが丁度いいんだろう。」
「普通のバケツプリンは1~2ℓくらいだから、もういっそのこと7~8ℓくらいのやつ作った方が面白くない?」
「いいね!!(全会一致)」
先輩の家になぜかほぼ新品の10ℓバケツがあったことも幸いし、バケツプリンの作り方が詳しく載っているサイトを参考にして、すぐに量を決めることが出来た私たち。
Bootleg冊子に乗せるための他企画も同時に進行させなければならないことを考慮し、一番力のありそうな男二人で、近くのスーパーに買い出しに行くことにしました。
もう九月に入ったというのに、残暑とかいうレベルではない異常な暑さの中、何とかスーパーマーケットに着いた私たちは、カートの中に牛乳5本・卵3パックを順調に集めていく中で、あることに気が付きました。
「ゼラチンが売ってねぇ……。」
すぐに近くの店員に尋ねるも、回答は「在庫切れ」とのこと。
しぶしぶ帰路に就いた私たちは、昨今の物価高のような厳しい重さによって、持ち手はビロビロとなった、今にもはち切れんばかりのビニール袋に手を蝕まれながらも、何とか帰還することに成功しました。
調理開始!
①卵黄と砂糖を混ぜる
卵黄と砂糖を混ぜるために、まずは卵を割って卵黄と卵白とに分けます。
プリンづくりの順番としては、まずバケツの底にカラメルを流し込んで冷やしておき、ある程度固まった後に黄色いカスタード部分を投入していくのセオリーらしいのですが、先輩の家をそんなに長く使わせていただく訳にもいかないため、今回はカラメルを後乗せすることにしました。
ボウルと殻捨て用の容器を用意し、いざ卵割り!男2・女1の三人がかりで卵を割りましたが、これがまぁ大変でした。
卵白が飛び散るわ、殻がボウルに混入するわ……、お菓子作りどころか料理すらほとんどしない男たちにとっては、地獄のような作業でした。
某海洋一家に登場した全自動タマゴ割機の速急な導入が待たれるレベルでしたが、最終的には、先輩の部屋の清潔さという尊い犠牲を出しながらも、何とかすべて割り終えることが出来ました。
その卵黄ボウルに、今度は砂糖を投入します。手ごろな容器にいったん移し、重さを量ってから一気に投入!
やっぱりお菓子って大量に砂糖を使うよなぁ……、いや、7ℓのバケツプリンなんて作ろうとするからか。
②温めた牛乳と卵黄をドッキングする
私たちが卵割りで四苦八苦している間、牛乳温め班の方でもちょっとした問題が発生していました。それは、5ℓの牛乳を一気に温められるほどの容量を持つ容器がないという問題です。
牛乳と卵黄を混ぜる時には、なるべくその温度が均一になるようにしたいため、一気に5ℓ温められる容器が欲しかったのですが、結果的には二つの鍋で分けて温めることになりました。(というか今考えると、鍋を二つに分けた方が単純に温め効率が良かった。)
そして、二つ用意した鍋に牛乳を投入していくと、あらまぁぴったり!私たちが卵を割り終えるまで、この大量の牛乳を混ぜ続けてもらいました。(次の日は腕が筋肉痛で動かせなかったとか。)
卵をすべて割り終え、牛乳鍋がいい感じに臭気を発するようになってきたところで、いざ牛乳を卵黄のボウルに投入!
お玉を使って少しずつ入れていくと、色がいい感じのクリーム色になってきました。
④粗熱をとった後、濾しながらバケツに流し入れる
ここからは地道な作業でした。参考にしたサイトでは、1.2~1.4リットルのバケツプリンが想定されていたのに対し、私たちが今作っているのは驚異の7ℓ越え!
何回も冷水を取り換えてプリン液を冷やし、網で濾したものをひたすらバケツに溜めていきました。
しかし、プリン液が大体7割ほど溜まってきたところで、誰かが気付きました。
「あれ……、バニラオイル入れてないよね?」
「あ……」
完全に忘れてました。実は、プリン液の粗熱をとった後、バケツに濾し入れる前にバニラオイルを入れなければいけなかったのです。
レシピがあっても調理を間違えるってこういうことなのね……。完全に不覚でした。(実は工程も、③を飛ばして④になっていました。気が付いた方はなかなか鋭いですね。)
とはいっても、いうて液体だし濾す前も後も関係ないっしょ?wと開き直った私たちは、サイトのいう適量25滴の5倍、約125滴を一気に滴下しました。
まさか、新しく買ったバニラオイルの小瓶で足りないということはないよな……?という不安もありましたが、実際にはむしろ2割ぐらいしか減りませんでした。
いや、7ℓ強のプリン作るのに5分の1しか減らないとか、全部使わせる気ないだろこのバニラオイル。この残ったバニラオイルは、全て先輩に贈呈しました。
⑤ラップをし、冷蔵庫で冷やす(最低8時間)
あとは、ラップをして冷蔵庫で冷やすだけです。
8時間以上とありますが、これは参考にしたサイトの1.4ℓサイズでこの時間だというだけで、果たして7ℓ強のバケツプリンでどれくらいの時間が掛かるのかは、全くもって未知数です。
ただ私に関しては、翌日の実食会には参加することが出来ないので、もうこの時点でもやり切った感でいっぱいでした。
終了した時間から考えれば、翌日の実食会まではざっと18時間……、このぐらいの時間があれば固まりそうな気もしますが、先輩の家は明日までしか使えないため、もし固まらなければ大惨事になることは確実です。
美味しいプリンか謎の激甘卵黄液か……、DEAD or ALIVE……。
プリン処理班、あとは頼みます。
ちなみに、作業の過程で出た卵白は、すべてスタッフが美味しくいただきました。
精進料理かってくらい質素な味付けでしたが、ずっとお腹を空かせながら調理していたからか、美味しかったです。
実食
さぁお待ちかね、果たしてデカプリンはしっかりと固まったのでしょうか!?気になる結果は……!?
「デ、デカプリンだッ……!!」
遂に完成しました。いやぁ、こんなに上手くいくとは……。というか、カラメルの完成度たけーなオイ
鍋にグラニュー糖やゼラチンといった材料を入れて溶かしたものを冷蔵庫で一定時間固めたら、鍋の大きさが丁度良かったのか、このようにきれいな形になったらしいです。
プリンの味としては、市販のプッチンプリン的な味ではないものの、バニラエッセンスはしっかりと効き、割と素朴な味わいだったということです。
ただし、甘さはプッチンプリンに負けず劣らずの甘さで、しかもゼラチンが効きすぎていたのか、市販のものと比べて歯ごたえが割とあったため、5人で手分けして完食しようと思っても、全員皿いっぱい食べたら飽きてしまったとか。
ホイップクリームをかけて味変を試みるも、むしろ胃もたれを加速させるだけでしかなく、結局、全員3杯ずつ食べたところで、残りはタッパーに入れて各自で持ち帰ったとのこと。
いや、持ち帰ったんだったら、私も一口ぐらい食べたかったなぁ。謎の卵白料理食べただけじゃん……。まぁ、これはまた次の機会ということで……。
実は私自身、このブログ的な形式のものを編集したのは、これが初めてでした。つたない文章と構成だったと思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
以上、「【夢】デカいプリンを作りたーい!!」でした。ご閲覧ありがとうございました!!